スター遊撃手のコンバート
それは長年チームを支えたショートがベテランの域に達したことによる守備負担の軽減。または若手の台頭に押され、ショート以外のポジションに移ることであり、かつて人気を博し、結果を残したスター選手でもいずれはお訪れる運命なんです。
先日2000安打を達成した坂本ももう32歳。
ファンからはそろそろサードにコンバートされるのではないか?とも囁かれています。
そこで一つの疑問が生じました。
かつてのスター遊撃手は何歳でコンバートしたのか?
というわけで今回の動画は歴代スター遊撃手のコンバートをまとめてみました。
野球中継を見るような感覚で画面に全集中お願いします
今回紹介するかつてのスター遊撃手はこちらの7人です。
池山隆寛
田中幸雄
野村謙二郎
浜名千広
松井稼頭央
宮本慎也
鳥谷敬
なお今回のメンバー選考は
・90年代以降でショートとして5年以上の活躍
・オールスターファン投票で選出経験あり
・同一チームでショートから本格コンバートを経験
を条件に選びました。
紹介する情報には
ショート時代の活躍
何才でどのポジションにショートからコンバートされたのか?
コンバート後の活躍と、その後ショートには誰が入ったかを
含んで1人ずつ簡単に紹介していきます。
1人目
池山隆寛(83〜02)
87年からショートのレギュラーを掴むと、88年からは5年連続で30本を放ち、90年にはショートとして史上初の3割30本をマーク。
しかし、96年にはケガの影響もありレギュラー定着後では自己最少となる53試合の出場にとどまりました。そして翌年97年には宮本慎也の台頭もあり、32歳でサードに本格転向年間レギュラーとして活躍した後は代打に回り、02年に引退。
常にフルスイングするバッティングスタイルは「ブンブン丸」の愛称で親しまれました。
2人目
田中幸雄(86〜07)
22年間日本ハム一筋でプレーしたミスターファイターズ。
長年ショートとしてチームを支えますが、92年のキャンプ中に右肩を故障。一年を棒に振るいます。
翌年から守備負担軽減のため、外野にコンバートされキャリアハイの成績を残し、翌年再びショートにコンバート。それ以降はファーストや外野、DHで出場することもありましたが、主にショートとして出場。そして35歳のシーズンとなった02年にFAで片岡篤史が阪神に移籍し、空いたサードに本格コンバート。ショートには金子誠が入りました。
03年からは主に代打としてチームを支え、日ハムは06年に日本一を達成。2007年には通算2000本安打を達成し、チームもパリーグ2連覇。ファンに惜しまれつつ同年引退となりました。
3人目
野村謙二郎(89〜05)
90年からショートのレギュラーを掴み、長年主力選手として活躍。
95年には.315 32本 30盗塁をマークし、トリプルスリーを達成。
しかし、98年に股関節を痛め、サードやセカンドでの出場が増えます。
そして00年。これまで正三塁手だった江藤智が巨人にFA移籍したため、34歳でサードに本格コンバート。空いたショートには東出が入りました。それ以降は半レギュラー、代打としてチームを支え04年には通算2000本安打を達成し、05年に引退。10年から14年までは広島の監督としてチームを指揮しました。
4人目
浜名千広(92〜04)
2番ショートとして弱小だったダイエーホークスを支えます。
また当時は甘いマスクで球界随一のモテ男として知られ、
92年にはルーキイヤーでいきなりオールスターにファン投票選出。93.95.96年もファン投票でオールスターに出場しました。
そして97年。20世紀最後の大型遊撃手と言われた現ロッテ監督井口資仁が入団したことをうけ、28歳でセカンドにコンバート。
99年には選手会長に就任し、リーグ優勝・日本一に貢献しました。その後はヤクルト、ロッテを渡り歩き04年に現役引退となりました。
5人目
松井稼頭央(93〜18)
96年からショートのレギュラーを掴むと、メジャーに移籍するまでの8年間、全試合に出場。
97年からは7年連続で打率3割、ベストナインを受賞し続け、特に02年には.332 36本 33盗塁をマークし、トリプルスリーを達成。
04〜10年までメジャーリーグでプレーした後、11年から楽天に移籍。ショートのレギュラーとして活躍します。
12年にはチームのキャプテンに就任。13年の日本一に大きく貢献しました。
そして
2014年39歳のシーズンに入ると守備の負担を軽減するため、ショートの他にもサードや外野を経験。
8月には首脳陣に外野の本格転向希望を伝え
2015年には外野手登録となりました。
空いたショートには後藤光尊が主守り、16年からは茂木栄五郎が守っています。
7月にはNPB通算2000本安打を達成。
翌年以降は控えとなり、18年に古巣西武に復帰。同年引退となりました。
6人目
宮本慎也(95〜13)
96年に池山隆寛に代わってショートのレギュラーを掴むと
97年には初のゴールデングラブ賞を受賞。99年から03年まで5年連続でゴールデングラブ賞を受賞しました。
2001年には2番打者としてシーズン最多犠打のプロ野球記録を更新する67犠打をマーク。チームの日本一に大がきく貢献しました。
そして38才を向かえる08年の途中からサードに本格コンバートされ、ショートには日本ハムからトレード移籍してきた川島慶三入りました。09年から11年はサードとしてゴールデングラブ賞を受賞、特に11年は打撃が好調で、自身初のオールスターファン投票選出加えてベストナインを初受賞しました。
翌年2012年には通算2000本安打を達成。
しかし、13年途中からは代打での出場が多くなり、同年限りで現役を引退しました。
7人目
鳥谷敬
05年からショートのレギュラーに定着。
でにベストナイン5回、ゴールデングラブ賞を4回受賞。
しかし、2016年に入ると不振に陥り、これまで鉄壁を誇った守備でもエラーが激増。
終盤には若手北条の台頭もあり、サードを守る機会が増え、翌年36歳のシーズンとなった2017年にサードへ本格コンバート。
すると見事に打棒が復活、9月には2000本安打を達成しました。またサードの守備も軽快にこなし、サードとしては初。自身としては2年ぶりのゴールデングラブ賞を受賞しました。
しかし、その後は不振で控えに、そして2019年をもって阪神を退団。20年からはロッテでプレーしています。
まとめ
7人のスター遊撃手を調べてみてわかったことをまとめると
本格コンバートしたときの年齢
池山隆寛32歳
田中幸雄35歳
野村謙二郎34歳
浜名千広28歳
松井稼頭央39歳
宮本慎也38歳
鳥谷敬36歳
本格コンバートした平均年齢は34.6才となりました。
コンバートしてからレギュラーとしての実働は短年で終わるケースが多いですね
本格コンバート先
池山隆寛 サード
田中幸雄 サード
野村謙二郎 サード
浜名千広 セカンド
松井稼頭央 外野
宮本慎也 サード
鳥谷敬 サード
圧倒的にサードが多いです。
やはりショートを長年守っていた守備力を活かしつつ、ショートには比べ運動量の少ないサードがコンバート先に最適なのでしょうか?
後任ショートのその後
池山隆寛→宮本慎也
田中幸雄→金子誠
野村謙二郎→東出セカンドへ
浜名千広→井口資仁セカンドへ
松井稼頭央→後藤光尊
宮本慎也→川島慶三
鳥谷敬→北条史也
ショートの世代交代がスムーズにいったチームもあれば、数年はベテランで繋いで若手にバトンタッチみたいなパターンもあります。また東出や井口のように期待の若手がショートを任されても守備に課題があり(特に送球)後々セカンドにコンバートされているケースもあります。
というわけで今回は以上となります。
坂本選手は今はショートとしてバリバリでやってますが、いずれ時は来ます。
阪神ファンの僕も小さい頃から鳥谷を見て育って一生阪神のショートは安泰じゃないか?思ってましたけどやっぱり時は来てしまいました。
もしよければコメント欄で坂本がいつコンバートするのか?はたまたコンバートせずに現役を終えるのか?皆さんの予想を書いていただけたら嬉しいです。
これからもこのような動画を上げていきますので是非高評価チャンネル登録よろしくお願いします。